2016年3月31日木曜日

春の憂鬱


パソコンをたたく手に乗るハエ一匹夢か(うつつ)かなかなか消えぬ 

晴れた日に春の憂鬱襲い来る鶯聞きて猫を撫でやる

老人ら顔顔顔の輝いてまだまだ生きるまだまだ死ねぬ

池の鯉ふらりふらりと泳いでる春はまだかと催促するがに

テロの(むれ)イスラム国へ行こうとし捕縛されしは和歌山育ち

コーヒー


出たがりて寒い夜半に送り出す猫を満月しらじら照らす

如月の寒強き日に椿咲き山茶花も咲く狂う地球か

(しし)肉を持ちくれし友この美味いもの一家の皆が食べないという

老人の体操の会に参加する女性の数多に圧倒される

コーヒーを一日四杯でやめよとう五杯目からの結界犯さん

寒波くる


如何せん時は止らず元日は後ずさりして遠ざかり行く     

新年に特攻隊を詠う友半年前からためていたとう

これでもかこれでもかとて寒気くるそれでも山茶花紅を誇れり

猪はいつ来るのやら暗闇に目を凝らしても姿は見えず

雪空を仰げば晴れ間見えました電線に鳥二羽おりました