2010年9月13日月曜日
狸一匹
<22年度紀北短歌連盟群作コンクール受賞作品>
毛の抜けし狸一匹徘徊すわびしき村にも隔てなき春
初午の柴燈護摩供に投ぜらる万の願いに我も一願
蕗の薹かなしきまでにほろ苦くふと気にかかる遠住みの子ら
コスモスは止むなき雨に彩乱れローランサンのパレットのよう
緞帳の上がるがさまに霧晴れて装う山々喝采を呼ぶ
火の山は沈思の山と変わりたり柿はもみじ葉掃い尽くして
青鷺を連れてわが師は逝き給う奥の高野のさらなる遠(おち)へ
幼子の重さ抱きあげ衰えし我が体力の程合いはかる
ペガサスのつばさ広げて天かける形の雲の黒くひろごる
月影に遠住むひとを映してはしたたかに酔い時空を超ゆる
毛の抜けし狸一匹徘徊すわびしき村にも隔てなき春
初午の柴燈護摩供に投ぜらる万の願いに我も一願
蕗の薹かなしきまでにほろ苦くふと気にかかる遠住みの子ら
コスモスは止むなき雨に彩乱れローランサンのパレットのよう
緞帳の上がるがさまに霧晴れて装う山々喝采を呼ぶ
火の山は沈思の山と変わりたり柿はもみじ葉掃い尽くして
青鷺を連れてわが師は逝き給う奥の高野のさらなる遠(おち)へ
幼子の重さ抱きあげ衰えし我が体力の程合いはかる
ペガサスのつばさ広げて天かける形の雲の黒くひろごる
月影に遠住むひとを映してはしたたかに酔い時空を超ゆる
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