招かれし卒園式の進行は軍隊のような規律をもちて
この年の桜を待てず逝きし友何処の山の花に遊ぶか
山住みの友を訪ねて登る道ヘアピンカーブにポスト佇む
見晴らしの「恋人岬」に立ちいるは「ここに小便したらあかん」とう札
かのころの疎開暮しの屈辱をいまさら語る同級生ら
女性から「同窓会ありがとう」とのはがき来ぬ写真と名簿を繰り返し見る
鯉の子らこの冬を耐え一割が生き抜き温む水にたわむる
睡蓮は春のきざしにおずおずと新芽を水面に向け伸ばしくる
春日さし不妊にされしわが猫は恋も知らずに里に出歩く
春彼岸位牌あれこれ眺めては知らぬ名前に話題の及ぶ
2008年4月8日火曜日
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