2011年11月29日火曜日

トンボ

「ひこばえ」18号より

音信の途絶えたる元同僚ら次々電話で台風見舞

想像を絶する雨を叩きつけ神々の住む山を破壊す

山にても津波の力彷彿と命はぐくむ水も怒れば
        ―平成二十三年十二号台風―

滝昇る遺伝子を持つ鯉の稚魚水槽飛び出し死のダイビング

驟雨去りわずかに濡れし舗道にてトンボの番産卵しきり

1 件のコメント:

haratetsuya1 さんのコメント...

音信の途絶えたる元同僚ら次々電話で台風見舞
(交友の温かい人間感情が行間に流れて)
想像を絶する雨を叩きつけ神々の住む山を破壊す
 (自然を真正面から詠んで力強く)

山にても津波の力彷彿と命はぐくむ水も怒れば
        ―平成二十三年十二号台風―
 (見事な自然詠。勇気が要ります。わが婿は、洪水災害の十津川村に派遣されて苦労しています)

驟雨去りわずかに濡れし舗道にてトンボの番産卵しきり
 (自然観察の目の確かさが歌を確実で安定なものにしています)