2009年2月13日金曜日

牡丹寺

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蝋梅はなべての枝に黄を灯し遙か山脈白銀に耀る

西行の像を仰ぎて御堂みて妻娘の墓参も小春日ツアー

雪残る西行庵を偲ぶとき妻娘の塔も寒きに震う

西行の身のさすらいも山頭火も共に世の澱清める旅か

訪ねたる季節はずれの牡丹寺ただ一輪の凛と咲き澄む

北欧に生れし楽曲時を越え南に生れし指揮者が統べる

生きているゆらゆら揺れて生きている薄氷張る槽の稚鯉は
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2009年2月8日日曜日


当麻寺の寒牡丹 1月18日撮影


奈良県葛城市 飛鳥時代建立 当麻寺

コンニャく

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コンニャクの窯をしつらえ薪くべる平家の里より嫁ぎ来しひとは

コンニャクの芋を煮立ててすりつぶし固めてゆがき味噌付けて喰う

冬日和もくもくもくと炭に焼く今や農には不要の竹を

鯉沈み動くを止めて冬を耐う心を鬼に餌はやるまい

渋柿は採られぬままに空に熟れ梅の枯れ枝に烏瓜点る

人間は顔向け合いて食すとう猫はおこぼれ欲りて顔見る
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2008年12月9日火曜日




好古園(姫路城脇 08.11.24撮影)



国宝姫路城(08.11.24撮影)

山茶花の白

11月「新緑 」
目くるめく紅葉の海をかき分けて高嶺の道を軽やかにゆく

緞帳の上がるがさまに霧晴れて装う山々喝采を呼ぶ 

朝まだき眠けまなこに玄関を開くれば眩し山茶花の白

霧含む冷たき雨に散りいそぐ楓は紅く瀧を装う

白鷺の異名いただくその城は桜紅葉にまことに白き

鴉らは旧主の魂を護るがに天守の空を騒ぎ飛び交う

折りしもの時雨模様をうらむまじ濡れし紅葉こそ美(うま)しきものを

2008年11月14日金曜日


奈良県吉野群 天川村 御手洗峡(08.11.8撮影)

宵のキッチン


コトコトとかぼちゃスープは湯気たてて鈴虫の鳴く宵のキッチン

こおろぎの消え入りそうに鳴く声に長袖シャツを着込みて朝餉

ときおりに消えては灯りまた消えるいつまで放置のトイレのあかり

朝々を歩く道辺に熟れし柿ひとつ貰おか誘惑微か

だんじりを引く乙女らの汗の顔はこの一日に賭ける渾身

秋祭り昼間見かけぬ青年が声高らかに音頭を取る

秋気裂き猛禽らしく鳴く百舌も春はのどかに鶯の真似

コスモスは雨にしなだれ彩乱れローランサンのパレットのよう

遠住みの娘の声が聞きたくて箱一杯に柿を詰め込む

山あいの池に真鴨のつがい来て遊べる朝をわれに乱さる