2008年4月23日水曜日

恋人岬

招かれし卒園式の進行は軍隊のような規律をもちて

この年の桜を待てず逝きし友何処の山の花に遊ぶか

山住みの友を訪ねて登る道ヘアピンカーブにポスト佇む

見晴らしの「恋人岬」に立ちいるは「ここに小便したらあかん」とう札

かのころの疎開暮しの屈辱をいまさら語る同級生ら

女性から「同窓会ありがとう」とのはがき来ぬ写真と名簿を繰り返し見る 

鯉の子らこの冬を耐え一割が生き抜き温む水にたわむる

睡蓮は春のきざしにおずおずと新芽を水面に向け伸ばしくる

春日さし不妊にされしわが猫は恋も知らずに里に出歩く

春彼岸位牌あれこれ眺めては知らぬ名前に話題の及ぶ

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